第3回勤労者福祉セミナー開催 ~生き抜くことを第一に~

2月28日群馬県勤労福祉センターにおいて、群馬大学大学院教授の片田敏孝氏をお招きし、
「防災・減災に向けた日頃の心構え」をテーマに第3回勤労者福祉セミナーを開催しました。
東日本大震災の発生した3月11日が近いこともあってか、145名が熱心に耳を傾けました。


  真剣な表情の参加者

2014年は、広島県の大雨による土砂災害や御嶽山の噴火、
長野県北部で起こった震度6弱の地震などの自然災害が多発した年でした。
片田教授はまず、「群馬県は災害が少ないという安全神話を正したい」と話されました。
災害が少ないといわれる群馬県で、普段私達はあまり危険を意識せずに生活しています。
しかし、県内には浅間山や草津白根山などの活火山や地震を起こす活断層が存在し、
山から流れ出る急流河川には土砂災害の危険箇所がいくつもあります。
「気候変動や、巨大台風、いわゆる爆弾低気圧などの影響でこれまでの想定を超える災害が起こっている。
新たな気象条件に基づく危機管理対応が必要です。」と教授は述べられました。

そして釜石市での津波防災教育の実践へと話が進み、
「今、防災を学んだ子供たちが将来は親になる。高い防災意識を次の世代に継承し、
災いをやり過ごす知恵を災害文化として地域に根付かせることを目指している。」と、
東日本大震災当日の写真なども交えながら、熱のこもった言葉で話されました。
片田教授は最後に、「防災とは災害で人を死なせないことです。自助・共助・公助が
一体となり、地域社会として自然災害に立ち向かう社会の構築、災害に備える文化を
定着させることが必要。」と強く訴えて講演は終了しました。

釜石市の防災教育が、子ども達に伝えてきた“避難三原則”があります。
これは津波からの避難三原則ですが、3月11日の行動を思い出してみてください。

1.想定にとらわれるな
2.最善を尽くせ
3.率先避難者たれ

家族で災害時の行動について考えてみませんか。

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