2015年度第2回となる勤労者福祉セミナーは、労福協で取り組んでいる「奨学金返還問題」について考える
セミナーです。
中京大学・大内裕和教授を招いて、「若者を苦しめる奨学金問題の解決を!」をテーマにお話しいただきました。
大内教授は奨学金問題対策全国会議の共同代表として、奨学金返還問題や学生の「ブラックバイト」問題の解決のため活動されています。日本学生支援機構が実施している現在の奨学金制度のどこに問題があるのかから、
将来社会の中核を担う若者達が奨学金による多額の返済義務を負うことで、今後の日本社会に与える影響まで幅広く解説されました。
「今の金融事業・貧困ビジネス化した奨学金制度は、もはや奨学金の機能を果たしていない。学ぶ意欲のある学生が経済的理由によって学業を続けられないのは、日本国憲法が保障する“教育の機会均等”に反している。」
「このまま若者の貧困化が進めば、未婚・少子化、やがて人口減少から再生産不可能社会の時代がやってくる。
日本社会にも悪影響を及ぼすことになります。」と大内教授は強く訴えました。
講演の後に県内の大学に在学中の学生3名が、奨学金の貸与を受けている学生達の現状について発言しました。
「奨学金を借りなければ進学は難しい。でも卒業後の返還には不安を感じている。」
「奨学金を借りている友人達にもこの問題について話をしたい。」
といった意見に、これから進学する子供のいる家庭にとって、大変身近な問題だと感じてもらえたようでした。
奨学金返還問題の詳細についてはこちらをご覧ください。
*大内教授が共同代表を務める奨学金問題対策全国会議のホームページ
奨学金問題対策全国会議